遠距離介護のメリットとデメリットとは?トラブル回避のポイントも解説

介護に関してはさまざまな観点から課題が多く社会問題にもなっていますが、介護者の6割以上は要介護者と暮らしており、その他4割の介護者のうち10%以上が遠距離で介護をしているといわれています。

その理由はさまざまですが、遠距離介護には在宅介護にはないメリットがありデメリットもあります。

今回は、遠距離介護について詳しく解説します。

遠距離でする介護のメリットとデメリット

遠距離で介護することのメリットとデメリットを紹介します。

遠距離介護のメリット

遠距離介護は介護者が要介護者に付きっきりではないので、介護者の肉体的、精神的負担やストレスを軽減してくれます。介護で追い詰められてしまうリスクも低下するでしょう。

また、介護をするために仕事を辞めたり転居する必要がなくなります。

さらに特別養護老人ホームへの入居を検討する際に、遠距離介護をしている場合は入居の優先順位が高くなることが多くあります。

遠距離介護のデメリット

要介護者の容態が急変した場合、遠距離介護の場合は介護者が迅速に対応できません。まめに連絡を取り合うことに加え、緊急時にどう動くようにしておくか家族で決めておくことが重要です。

また、事業者や保険などによるサービス費用負担の他に、要介護者に会いに行くための交通費や電話代などが高くつく傾向があります。特にかなり距離が遠い場合、航空券は介護帰省割引を利用するなど工夫すると良いでしょう。

遠距離介護でトラブルを回避するポイント

遠距離介護の要介護者が親の場合、金銭面や家族関係でトラブルになりやすいので事前準備や確認をしっかりおこないましょう。

介護の役割分担を兄弟や姉妹間でしっかりと決め、介護費用については親も含めて前もって話し合っておくことが大切です。

また、仕事をしている方は会社の介護休暇や介護休業などの制度を確認して、上手く活用していくと良いでしょう。介護休業を取得すると、対象家族一人に対し通算で93日もの長期休暇が叶います。

遠距離介護の事前準備と確認をしっかりやろう

遠距離介護は、介護者の精神的、肉体的負担の軽減や、会社を辞めたり転居の必要がないなどメリットが多い反面、各種費用負担がかさむ、緊急時の素早い対応ができないなどのデメリットがあることを忘れてはなりません。

さらに親を遠距離で介護する必要がでてくると、家族間のトラブルが起きやすい側面があるので、事前準備や確認を家族でしっかりしておくことが重要です。

やむなく遠距離介護をすることになったら、いかにメリットを生かしトラブルを回避するかが大切です。特に費用面は十分に検討し家族が無理なく負担をすることで、気持ちよく介護を続けられるでしょう。

PAGETOP