介護資格というと、介護職に就きたい人が取得するイメージがありますが、要介護者である家族のために取得する人も多くいることをご存じでしょうか。
在宅介護では、もともと介護スキルのない家族が要介護者を看ることになりますが、資格の勉強で得られるさまざまな知識を習得することで、介護生活が円滑に進む場面が多々あります。
今回は、在宅介護に役立つ資格について詳しくご紹介します。
在宅介護に役立つ3つの資格
在宅介護に役立つ資格とはどのような資格なのでしょうか。主な資格を3つご紹介します。
介護職員初任者研修
在宅介護だけでなく、介護全般にたずさわる人すべてが習得すると良い基本の資格です。入浴、食事、排せつなどの介助方法の基本を深く学ぶことで、無理のない介護方法を習得できます。
また実際の演習で、ベッドで介助する立場と介助される立場の心理状況などを学ぶ機会があり「スキル以外の学び」や「気づき」に出会えるきっかけにもなります。
福祉住環境コーディネーター
介護の中で使う用具の知識や、介護に欠かせない環境づくりなどについての資格です。
住居についての知識やバリアフリーについて詳しく学べるので、在宅介護での環境づくりに大変役立ちます。
将来家を改築したりリフォームする計画がある方なども、福祉住環境コーディネーターの知識を習得することで理想の環境を自ら提案できるようになるでしょう。
准サービス介助士
要介護者の日常生活をサポートし、正しい手助けを行う「介助」を主としている資格です。
例えば、視力が弱っている方がチラシの内容を読み取れない場合に商品名や価格を大きな声で読み上げる、リモコンの使い方がわからない高齢者に操作の手助けをする、といったサポートをしますが、臨機応変にこれらの対応をするには適切に行うための知識が必要です。
幅広い介助知識を豊富に身に付けることで、在宅介護が円滑にできるようになりますよ。
働きながら介護資格はとれる?
介護職への転職を目指し資格取得を計画している人の中には、仕事をしている人もいるでしょう。特に基本知識が学べる介護職員初任者研修を取得したいと考える方は多いと思いますが、130時間にも及ぶ受講を受けるのに仕事を休みたくないし休めないという人も多いはずです。
そのような人は、土日や夜間コース、または週1コースがあるスクールを選びましょう。休日が受講日になるので少し大変にはなりますが、受講のために会社を休む必要がなくなり資格取得も可能になります。
介護の資格を在宅介護に役立てよう
在宅介護をしている方や将来を見据えて介護知識を身に付けたい方は、在宅介護に役立つ介護資格を取得してみましょう。基本的な介助方法やバリアフリーなどの環境づくりを深く学ぶことで在宅介護の質が高まり、介護者と被介護者とのコミュニケーションも円滑になります。
資格取得には時間を要しますが、空いた日に通えるスクールを選ぶなど、工夫次第で働きながら取得可能です。
介助方法の知識を得るだけでなく、介護が必要となった本人の気持ちなどを知るきっかけにもなる介護資格をぜひ習得してみてくださいね。