介護における家族ストレスを軽減するには?原因と対処法をご紹介

在宅介護者は、実に7割近くの方が何かしらのストレスを抱えているといわれています。介護疲れは離職者を増やし、介護うつになるなど社会問題にもなっており、問題解決に向けてより良い環境づくりをしていくことが重要です。

今回は、在宅介護による家族ストレスの原因とその対処法について詳しく解説します。

在宅介護による家族ストレスの原因

在宅介護による家族ストレスで多いのは、介護を一人で抱え込み周囲の協力をうまく得られず孤立してしまうことです。家族の問題だからという理由で周囲への相談をためらい、悩みが蓄積されてしまうのです。

さらに自分の時間がほぼ無くなり、睡眠不足などで体力的にも疲れが増すことが多いようです。着替えや入浴、移動介助など肉体的な負荷が大きな介護を、毎日休みなくこなすことは、想像以上の労力を伴います。

さらに介護度の高い方を看る方は、自らの本業を離職せざるを得ない場合も多く、経済的にも苦しくなる傾向があります。

在宅介護による家族ストレス対処法

介護による家族ストレスを軽減させるにはどのような方法があるのでしょうか。主な対処法を見ていきましょう。

介護者が休めるサービスを利用する

当然のことですが、介護をする人にも休みは絶対に必要です。介護作業の軽減を図り休息を得られるサービスを利用して、無理のない介護をするようにしましょう。

具体的なサービスとしては、介護保険で利用できる訪問介護、デイサービス、ショートステイなどがあります。上手にこれらを利用すると自分の時間をつくることができ、オンとオフが明確なメリハリのある生活を生み出せます。

介護スキルを身に付ける

在宅介護する方は、介護スキルがない方がほとんどだと思います。しかし、おむつの交換や排せつ、移動介助のスキルを身に付けるだけでも介護を受ける側は安心し、介護する側も余計なストレスがなくなります。お互いの信頼関係にもつながり、介護自体がスムーズになるでしょう。

地域によっては在宅介護教室などの情報が得られる場合もあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。

経験者や専門家など相談できる相手をつくる

在宅介護の悩みがあるときは、近所の方でも良いので介護経験者に相談してみましょう。相談ではなく世間話でも良いので人と話し、地域とつながりを持つことが大切です。

認知症の傾向がある方を介護している場合は、認知症専門医やケアマネジャーなど専門知識がある方に相談してみるのも良いでしょう。

人と交流しながら介護ストレスを軽減しよう

在宅介護者はストレスを抱えやすい背景がありますが、上手に保険や外部サービスを利用し気軽に相談できる人がいることで心身の疲れを軽減できます。さらに介護スキルを身に付けると大変だった介護作業が楽になり、介護者と被介護者との信頼関係も深まるでしょう。

重要なことは一人ですべてを抱え込まないことです。

介護をしていることを周囲の人に公表しながら、地域と交流を深めてみてはいかがでしょうか。そうすることでさまざまな情報を自然に得ることができ、外部サポートを受け入れるなど違った角度から介護方法を考えられるようになりますよ。

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