家族の誰かが要介護者になったときは、介護をさまざまな形でサポートしてくれる介護保険を利用するのがおすすめですが、介護保険のサービスを受けるためには「要介護認定」を取得する必要があります。
今回は、要介護認定の概要と認定調査前に心がけたいポイントについて解説します。
要介護認定とは
要介護認定とは介護保険サービスを利用している方を対象としたもので、日常生活の中でどの程度の介護が必要かを判断するものです。
要介護度は【介護支援の1と2】、【要介護の1から5】、【非該当とされる自立】に分けられ、これらの認定を受けると、1割の自己負担で介護保険サービスを利用できるようになります。ただし要介護度の認定の種類によって、給付限度額やサービス内容は異なります。
要介護認定申請は、住んでいる市区町村の窓口に認定申請書、介護保険被保険者証、身分証明書など必要な書類と印鑑を持参し、対象者本人かその家族が申請すると認定調査の準備が完了します。
要介護認定調査を受ける前のポイント
要介護認定調査の認定結果は、その後の介護生活を大きく左右するものです。疑問を感じるような認定結果にならないためにも、調査前に心がけたいポイントを解説します。
質問される調査内容を確認しておく
認定調査の質問項目は50以上にのぼります。その場で全て的確に答えるのは難しい場合もあるので、事前に質問事項を調べ回答を整理しておくと良いでしょう。
普段の介護状況についてメモをしておく
普段誰が、いつ、どういった介護をしているのか細かく調査員に伝えられるよう、普段から介護状況を詳細までメモするようにしましょう。
特に要介護者が認知症の場合、日常での混乱した行動や状況を記録して手渡すことで、調査日だけの様子ではわからない部分も伝えることができます。
要介護者の前では言いづらいことも確実に伝える
まだまだ元気でプライドが高い要介護者の中には、介護者が困っていることなどを他人に伝えることに抵抗を感じる方がいます。伝える相手が調査員であっても同様で、困りごとを伝えることを拒んだりして調査が正確に行えないことも珍しくありません。
このような要介護者の気持ちを配慮して、メモなどで確実にすべてを伝えられるようにするのがおすすめです。
要介護認定を取得して介護保険サービスを活用しよう
要介護認定を取得することは、介護保険サービスを利用するための第一ステップです。自己負担の少ない便利なサービスを活用し、介護度を知って日常生活に備えるためにも要介護認定取得はおすすめです。
要介護認定調査にはさまざまな質問が用意されており、普段の介護状況なども細かく調査員に伝えることで的確な認定を受けられます。事前準備をしっかり行って、調査に正確に答えられるようにしましょう。
認定結果には新規認定時は6ヵ月、更新認定時は12ヵ月の有効期限があり、有効期限を過ぎると介護保険サービスの利用ができなくなるので注意してください。更新手続きを忘れずに行い、サービスの有効活用を続けてくださいね。