介護は現代の日本社会が抱える大きな問題の1つです。
親の介護を誰が、どのように行うかに対して家族間でトラブルや問題が起こることも多いのではないでしょうか。
親にとっても自分たち家族にとってもベストの選択を選ぶためにも、介護における問題点をきちんと事前に把握しておく必要があります。
今回は、介護における3つの問題について、原因と解決策をそれぞれご紹介します。
介護における問題は大きく3つある
介護における問題は以下の3つがあります。
・介護難民
・高齢者の虐待
・高齢者の1人暮らし
どの問題も誰にでも起こりうるので1つ1つ原因と解決策を知っておく必要があります。
まずは、介護難民について紹介していきます。
①介護難民
介護における問題の1つ目は、介護難民です。
介護難民とは、介護が必要な「要介護者」に認定されているにもかかわらず、施設に入所できず、家庭においても適切な介護サービスを受けられない65歳以上の高齢者を指します。
介護難民が増えている原因としては大きく2つあります。
・日本の総人口は減っているが65歳以上の人は年々増加している
・介護に携わる従業員の減少
これらを踏まえ、介護難民に対する解決策を紹介していきます。
解決策
介護難民の解決策として以下の2つがあります。
・国が打ち出したのが「地域包括ケアシステム」
・高齢者本人や家族の心がけ
地域包括支援センターとは、地域密着型で高齢者をケアする施設のことです。介護の相談などもできます。
また、高齢者本人や家族の心がけも重要です。年齢を重ねても、できる範囲で日常的な家事を担当し体を動かし、要介護者になるリスクを減らす対策になります。
②高齢者の虐待
介護における問題の2つ目は、高齢者の虐待です。虐待は高齢者の居宅でも養介護施設でも起きています。虐待をしてしまう理由には以下のようなものがあります。
・⽣活苦
・希薄な近隣関係
・介護者の社会からの孤⽴
・⽼⽼介護・単⾝介護の増加
・介護者のニーズに合わない介護施策
・介護疲れ
これらのことを踏まえ、高齢者の虐待への対策について紹介していきます。
解決策
高齢者の虐待の解決策としては、家族の負担を減らすことが大事です。「介護うつ」という言葉も生まれるほど、介護は家族に負担になっています。
市町村の窓口や地域包括支援センターなどで専門家に相談したり、介護サービスを活用して少しでも負担を軽くし、リフレッシュをはかったりすることが重要です。
1人で抱え込むことをやめることで、虐待を減らすことに繋がります。
③高齢者の1人暮らし
介護における問題の3つ目は、高齢者の1人暮らしです。高齢者が1人暮らしをすることで起きる問題は2つあります。
・認知症
・孤独死
認知症になると、一人で日常生活を営むことが困難になります。一人で暮らすことは、生活レベルの低下だけでなく犯罪や火事、事故など命に関わる事態に巻き込まれる危険性もあります。
また、誰にも気づかれずに死に至る孤独死も年々増加しています。高齢者の1人暮らしに対する解決策を紹介していきます。
解決策
高齢者の1人暮らしの解決策として、以下のようなものがあります。
・民生委員や地域包括支援センターに相談する
・介護保険制度のサービスを利用する
・見守りサービスを利用する
これらのサービスを使い、社会と高齢者の方を繋げることで、何か起きたときに誰かが気づいてくれる可能性が高まります。
さいごに
介護における問題は3つありました。
・介護難民
・高齢者の虐待
・高齢者の1人暮らし
高齢者の介護は、高齢化社会を生きる私たち一人一人が真剣に考え、取り組むべき課題です。これからの人生を見据えた上で、各問題にどのように対処するか、あらかじめ考えておくようにしましょう。